「図書館サービス概論」レポート(合格)

司書資格

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何があっても責任は負いかねます。

【設題】
身近な公共図書館(都道府県立より、市区町村立が望ましい)を観察し、このテキストに書いてあることと比較しつつ、
その図書館の特徴を述べ、またあなたの具体的で実現可能な希望を列挙してください。

【解答】
  ****立図書館(****)について調査を行った。****は人口**人(平成29年11月現在)の小さな町で、図書館は一つだけである。比較するに当たり、「日本の図書館統計・2016年公共図書館集計」(注1)より、町村立図書館の数値を引用した。
 
 1.データで見る****立図書館の利用状況
  ①蔵書冊数
  H28年度末での***立図書館の蔵書冊数は***冊で、人口1人当たり*冊である。町村立図書館の全国平均の蔵書冊数は47,495,000冊で、町村人口11,395,000人で計算すると、1人当たり4.2冊である。****立図書館の1人当たりの蔵書冊数は全国平均より多少少ない。
  ②貸出冊数
  ****立図書館の貸出冊数は**冊で、人口1人当たりの貸出冊数は*冊であるが、全国平均の貸出冊数は5,403,000冊で、人口1人当たり4.2冊となっており、全国平均より大きく下回る。
  ③利用登録者数
  図書館利用登録者数であるが、全国平均では47%の住民が利用登録をしているが、****では**人の登録があり、登録率は*%である。これも全国平均を下回っている。
  以上のことから、比較的蔵書はあるにもかかわらず、****の図書館利用はあまり盛んではない状況が伺える。
 
 2.基本的なサービスについて
  ①閲覧及び貸出
  閲覧方式は全面開架方式である。貸出方式はコンピュータ式で、貸出本と利用者カードのバーコードを読み取って処理する。貸出は1人5冊までで、貸出期間は2週間、ビデオなどのAV資料は1人2点までで、貸出期間は1週間となっている。
  ②予約・リクエスト
  所蔵していない資料については、リクエスト用紙に記入して職員に渡すようになっている。その場合の対応として、他の図書館から取り寄せる場合と、購入する場合がある。資料が貸出可能になると電話で連絡がある。
  ③複写サービス
  著作権の注意事項を掲示すると共に、住宅地図のコピーサービスを行っている。
  ④レファレンスサービス
  図書館職員がひんぱんに館内を回っているため、ちょっとしたことでも尋ねやすい雰囲気がある。また、利用者と職員が顔見知りの場合が多く、近況を報告し合いながら役立つ資料を紹介するなどしている。
  ⑤文化・集会活動
  図書館単体では床面積が狭く、館内で集会活動を行うことはできないが、公民館と博物館が同敷地内にあるため、展示テーマに関連した本の展示を行う等、連携した活動を行っている。
 
 3.対象別サービスについて
  ①児童サービス
  児童書コーナーは入ってすぐの左側にあり、その奥に壁で区切られたスペースがある。ここは10畳ほどの畳敷きとなっていて、児童や保護者が周りを気にせず、くつろいで利用できる作りになっている。
  児童向けの催し物としては、絵本の読み聞かせや紙芝居等がある。各地区の公民館を回る読み聞かせも開催している。
  ②ヤングアダルトサービス
  小中学生向けの図書はカウンターの向かいにまとめられている。課題図書や指定図書が見やすい場所に置かれてあり、児童生徒達がそのまますうっと入っていけるようになっている。
  ③高齢者サービス
  特に高齢者用というサービスはないが、大活字本が数点所蔵されている。これは老眼の進む高齢者だけでなく、視覚弱者にも利用しやすい資料である。
  ④障害者サービス
  建物が築30年以上経過していることもあり(注2)、バリアフリーに関しては対策が取られているとはいえない。しかし平屋であるので階段はなく、車いすの来館者はそのまま館内に入ることができ、自身で通路を巡って資料を閲覧することが可能である。視聴覚障害者用の資料であるが、前述の大活字本の他、点字絵本が数点と、点字の電話帳がある。
  ⑤多文化サービス
  案内表示やサインは全て日本語で、多文化、多言語に対応しているとはいえない。日本語以外の本については、絵本コーナーに数点あるくらいである。
 
 4.****立図書館への希望
  地方の小さな公共図書館であるため、設備については改善が難しいという現実がある。そんな中でも管理・運営は丁寧で、掃除が行き届いている、本の埃が丁寧に取り払われている等、努力している雰囲気が伺える。
  しかし、インターネットを巡る状況については改善してほしい点がある。まず図書館のホームページである。活用されている雰囲気が全くないので話を伺うと、複雑な事情があり、頻繁に更新するのが難しい状況だということであった。であれば、更新しないことを前提に、今後変化しない情報だけの表示にした方が良いのではないだろうか。具体的な日時の情報は毎年変わるため、利用者の誤解を招く恐れがあるからである。
  そしてインターネットを利用した情報発信についてであるが、今まで全くされていない状況であった。しかしスタッフブログが始まり、更新も活発に行われているようである。これからの社会はネットがより当たり前になる。今後に期待して見守り、自分も活用していきたいと思う。

【参考資料】
(注1)日本図書協会「日本の図書館統計・2016年公共図書館集計」
http://www.jla.or.jp/Portals/0/data/iinkai/図書館調査事業委員会/toukei/公共集計%202016r2%200424.pdf

個人的な感想

「図書館概論」と同じ図書館を取り上げ、ほぼ同じデータを使っています。

「日本の図書館統計・2016年公共図書館集計」という、細かい文字がびっしりと並んでいるデータから、意味あるものを抽出する、という勉強なのかな〜と思ったので、しつこく比較して書き上げました。

提出したレポートでは、取り上げた図書館のホームページやブログも、参考資料として上げています。

実現可能な提案をしなくてはならないので、欠点というか、弱い部分を、えらそ〜に指摘していますが、多くの制限がある中で、本当に頑張っている図書館だと思います。

いざ自分が逆の立場だったら?ここまで丁寧な管理ができるだろうか?と考えたら、ちょっと無理かも・・・と、思ってしまうほどです。

こんなこと、司書資格にトライするまでは考えてもみなかったのですが。

みなさまの丁寧なお仕事には頭が下がります。

ほんとに、えらそ〜なこと言ってて申し訳ありません。

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