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【設題】
近年の子どもの読書離れについて述べ、図書館司書として児童サービス(ヤングアダルトを含む)をどのように取り組んでいけばよいか、また図書館は関係機関等とどのように連携・協力し、児童サービスを進めていけばよいかを述べてください。
【解答】
1.近年の子どもの読書離れについて
近年ますます子どもの読書離れが問題となっている。現代の日本において、子どもの育つ道筋に大きな変化があり、言葉の獲得や読書の基盤になる生活体験のところで「子どもの育ちそびれ」現象が現れている。それは体の面だけでなく、心の面でも精神的未熟さ等となって現れ、例えば学級崩壊や、現代の様々な事件やトラブルにも関係している可能性がある。
赤ちゃんは耳から音を聞いて反応することで、言葉を覚えていく。言葉を一定のルールで記号化したものが文字で、その連なった物が文章となる。その文章を読んでいくのが読書である。そのため、文字の獲得、習得なくしては読書は成り立たない。文字の獲得のためには言葉が必要で、その言葉は日々の暮らしの中で培われる。この日々の暮らしの中に、現代では、映像メディアが大きく入り込んでいる。
子どもの読書離れの要因としては、大きく分けて以下の四つが考えられる。
①何らかの理由で子ども本人が読書をしない個人的な要因
②親も読書をしない等、周りに読書が存在しない家庭の要因
③映像メディアの発達や図書館不足等の社会的要因
④読書教育への理解不足や、ゆとり教育等の学校教育の要因
これらの色々な要因が絡み合って、読書離れという現象になっている。
子どもの読書離れが問題視されるのは、文字の獲得、習得が、人間が社会生活を行い、文明をより豊かにしていくために必要なスキルだからである。そのため、子どもの読書離れを食い止めることは、これからの社会を考える上で重要な課題となる。
2.図書館司書としての児童サービスの取り組みについて
児童サービスは公共図書館の役割の一つで、子どもに読書の喜びを知ってもらうためのものである。
直接的なサービスとしては、カウンターやフロアでの会話、読み聞かせやブックトーク、アニマシオン、イベントの開催等がある。子どもから投げかけられる言葉は意味が曖昧であることも多いが、本を手渡す所まで行けるよう、充分注意して耳を傾ける必要がある。ここで重要なことは、押しつけにならないことである。
読み聞かせは、主にまだ本を読めない子どもに向けての取り組みで、読んでもらう楽しみを充分に味わう体験が、後に自分で文字を読み出す事に繋がるため、乳幼児の読書体験としてとても重要である。
ブックトークは、自分で本を読むことができる子どもに、新たな本を読むきっかけを与えるのに効果的である。興味を引きつけておいて、「続きはどうなるでしょう?」と言ってやめると、子どもは続きを知りたくなる。ここで重要なのは、紹介しすぎない、という点で、子どもの好奇心を刺激することがポイントである。[1]
アニマシオンは、選定した本を全員があらかじめ読んでおき、内容についてクイズを出題するというものだ。大事なのは、正解を求めないということである。読者全員と楽しみを共有するためには、図書の選定、クイズの内容、場を取り仕切るアニマドールの存在が重要になる。読書は基本的に一人で行うものであるが、アニマシオンを通して読書を共有し、より深い体験に導くことができる。[2]
間接的なサービスとしては、図書の分類、配架、書架整理、掲示、ブックリスト、広報等がある。関連する本を近くに置く、やさしい言葉を使った表示・案内等、子どもが本と出会いやすいように配慮することが求められる。子どもは自分の周りしか見ない傾向があるので、常に同じ所に本があるようにすることも重要である。
児童サービスの中にはヤングアダルトという分野があり、これは12~18歳までの青少年期の子どもを対象として、読書を生活の中に定着させ、読書がもたらす効用によってその自立を支援していこうとする図書館サービスである。具体的には、この世代に届きやすい本をまとめて、ヤング・アダルトコーナーを設置する等がある。
2.関係機関等との連携・協力について
公共図書館が、子どもが関係する地域の施設と積極的に連携・協力することは、子どもの読書活動を推進するために重要である。その中でも、学校図書館との連携は公共図書館の重要な仕事と位置づけられている。その連携の例として、調べ学習のための資料の団体貸出や、授業のための資料検索、図書館見学、公共図書館員の学校訪問などがある。学校には図書教育についての専門家がいない場合も多く、技術を持った図書館員のブックトークや読み聞かせは、読書への興味を喚起するのに効果的である。
教育機関以外にも、例えば保健所は乳幼児から、就学前の子どもは保育園・幼稚園から、必要に応じて団体貸出を行ったり、選書のための情報の提供、また読み聞かせに出向く等の連携が考えられる。長く入院生活をおくる子どもに貸出サービスを行う場合や、障害を持つ子ども、読書に対して何らかの不自由さを抱える子どもにも、利用しやすいサービスを提供する等、全ての子どもに本と出会い、読書の楽しみを味わう機会を増やすために、公共図書館ができることは多くある。そのためにも、地域の各機関、施設との関係を密にすることが重要である。
【参考文献】
[1] 村上 淳子「本好きな子を育てる読書指導」全国学校図書館協議会 2004
[2] 黒木 秀子・鈴木 淑博「子どもと楽しく遊ぼう 読書へのアニマシオン」 2004
個人的な感想
2番目に出したレポートです。
何と、初めて「不合格」をもらい、ショックでしばらく何も手につかなかった記憶があります。
児童サービス論はなかなか手強い科目なようで、何回もレポートを提出している人もいるようでした。
私は2回目で合格をもらえました。これは、合格したレポートです。
講評をもらうのですが、教科書の何ページをよく読んで、この辺りのことをもっと詳しく書くように、と具体的なアドバイスがありました。
なので、書き直しやすかったです。
ショックが過ぎたら、気を取り直して、ちゃっちゃと書きました。